【プロローグ】
つくることが、大好(だいす)きな神(かみ)さまがいました。
最初(さいしょ)に神(かみ)さまがつくったものには、空気みたいに形も無(な)く、命(いのち)もありません。神(かみ)さまはそのものに、命(いのち)を吹(ふ)きこみました。
すると、そのものは、神(かみ)さまの気持(きも)ちを感(かん)じて動(うご)くようになり、少しずつ神(かみ)さまと心が通じ合い、神(かみ)さまに話しかけてくるようになりました。神(かみ)さまはそのものたちを、み使(つか)いと名づけました。
次(つぎ)に神(かみ)さまは、形のあるものをつくりたくなりました。神(かみ)さまは、太陽(たいよう)と月をつくり、かなり離(はな)れた所(ところ)に、丸い水のカプセルをつくって、その中に美(うつく)しい丸い星をつくりました。
神(かみ)さまは、その星で育(そだ)って大きくなっていくものがつくりたくなって、それをつくって、植物(しょくぶつ)と名づけました。
神(かみ)さまは、育(そだ)って大きくなって、しかも、動(うご)くものがつくりたくなって、それをつくって、動物(どうぶつ)と名づけました。動物(どうぶつ)には、海に住(す)むもの、空を飛(と)ぶもの、地に住(す)むものもいます。神(かみ)さまは、その星の生き物(もの)たちをつくったことをとてもよろこびました。
神(かみ)さまは、そのよろこびを一緒(いっしょ)に楽(たの)しみ、生き物(もの)たちの気持(きも)ちに寄(よ)り添(そ)い、見守(まも)ってくれるものをつくりたくなりました。
そこで、神(かみ)さまは、その星の地の中のすごく小さなものを集めて組み合わせて、自分と同じ形につくり、命(いのち)を吹(ふ)きこんで、人と名づけて、アダムという名前をつけました。アダムは男の子でした。