一点注意ですが、これはデジタル商品だからこそできる施策です。

開発費がかかるのは初期のみで、それ以後はどのような値段をつけてもOK(倉庫費用や販管費がいらない)、つまりどのような値段で販売しても「売れば売るほど赤字」の状態にはならないからこそできる施策ということ。間違っても現実の製造系商品でやってはいけません…………(そりゃそうやろ)。

で、チセ販売の時はどうだったかというと。

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元値9000円!

販売記念セール5000円割引!

57%OFF!

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どれぐらいのパンチ力かというと、当時の平均的なアバター販売価格が5000〜6000前後。アバターを一体丸々買えてしまう割引金額。

現実で例えると、車の割引金額でもう一台車が買える、みたいな状態ですね。他では類をみないパンチ力を出せたんじゃないかと思います。

利益率は……まぁ出してから見てみましょう(笑)。(g-1)

さて、この「セール」ですが、今後もやるかどうかが悩みどころ。しょっちゅうセールをやる場合、「あー……今回買わなくてもまた今度やるだろうし、今はいいや」と思うユーザーが出てくるでしょう。

逆にセールをほとんどやらない場合、「よし! 今買ってしまおう!」とユーザーに購入する動機・機会を能動的に提示しにくくなるでしょう。

どちらをとるか……考えた結果出したのは、「段階的セールの事前告知」でした。

これは事前に「A月中は5000円引き、B月中は3000円引き、C月中は2000円引き、それ以降は基本割引しません」と販売当初から告知しておく方法です。

ユーザー視点で考えた時、販売当初は「え! 今が一番安いんなら今すぐ買おう!」「うーん、正直レビューをみてから購入を検討したいなー。A月に買った人たちのレビューを見てB月に購入を検討しよう」「今はお金がないから、お金貯めてC月に買おう」それぞれに同時にアプローチができます。

こうすることで「今買わなくてもいいや」「今がお得だから買ってしまおう!」の両方の取りこぼしを少なくできるのではないかと考えました(g-2)。わりと大胆な戦略だったなと思っています。

いずれの施策も狙っているのは「使用ユーザー数の最大化」で、売上は下がる施策です。

ですが、基本方針が「広告目的」「生涯売上は決まっている」と固まっているため考えついたし、選択できた施策だと思います。

結果は後ほど……。

次回更新は6月18日(水)、8時の予定です。

 

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