02 心と脳の違い
まずは心と脳の違いについて。心と脳はしっかりと繋がっていますから、はっきりと線引きして分けられませんが、意識でコントロールできない領域が心であり、コントロールできる、またはしてしまった意識は脳の領域と思えばわかりやすいでしょう。
もう一歩踏み込むと、心とは感性や感覚の領域であり本音の部分といえます。つまり、本当の心の掃除とは本音を磨き鍛えることであり、本音で生きても問題のない心を目指すものなのです。これこそが真のメンタルトレーニングであり本来の生きる意味と価値なのです。
本音や感性や感覚のなかに潜んでいる余計なマイナスの意識を減らすほどに、心は解放されるのです。そのぶん本当の自由も他人に対する愛もふえていきます。そうなるほどに心は豊かになり、構えずに真っ直ぐ生きられるようになり、大きな失敗も楽しめるようになるのです。
人生においての負の要素をダイレクトに減らしていけば、心から笑えるように、楽しめるようになるでしょう。あらゆる物事に対してどう受け止め、どう感じるのかという発想のなかにこそ、人生のすべての鍵が含まれていることを知るべきなのです。
ところが、ほとんどの人は本音を抑え込んで、蓋をしたりごまかしたりします。
さらに、人間は完璧ではないと知りながら、自分をいい方向に磨いていくことで社会を変えていこうとはせず、自分に都合の良い人生のため、人間にとって都合の良い社会のため、既成の理想や道徳に合わせにいくという安易な生き方をしてしまうのではないでしょうか。
これでは本音と離れたぶんだけ、少しずつ心がひずんでいくのも当たり前なのです。