絵本・漫画 漫画 探偵 闇社会 2025.02.23 「必ず見つかるとは限らないよ。生きてるとも限らない… いいかい?」「わかってる…その時はあきらめるから…」 【前回記事を読む】兄さんは、6年前パパと大喧嘩して…それっきり。パパは、去年体調が悪くなってガンだって言われた。もう手遅れだって 【イチオシ記事】あの人は私を磔にして喜んでいた。私もそれをされて喜んでいた。初めて体を滅茶苦茶にされたときのように、体の奥底がさっきよりも熱くなった。 【注目記事】急激に進行する病状。1時間前まで自力でベッドに移れていたのに、両腕はゴムのように手応えがなくなってしまった。
小説 『約束のアンブレラ』 【第3回】 由野 寿和 なぜこの場所にいたのか…ずぶ濡れだった少女の靴についた泥の一部は乾きかけていた 「遺体は三十代半ばの女性。薬指には婚約指輪だ。三ヶ月前の九月三十日に失踪した久原真波(くはらまなみ)に酷似している」「にしても失踪届が親族から出されたのは三ヶ月も前です。遺体の腐敗は進んでいるのではありませんか?」「理由は三つある。あの傾斜は地面から二メートル近い場所にあった。地中深くに埋めることで微生物などの影響を軽減し腐敗が遅れた。そして低温環境だ。冬という季節に加えて、この藤山は高山地帯と…
小説 『三代の過客』 【第9回】 大村 泰 「ベンチ入りできなかった…ごめんなさい」バットやグローブを買ってもらい、キャッチボールもしてくれていた祖父に頭を下げた あの時分に漫画やテレビで観た『巨人の星』のワンシーンを二重写しに感じたものだ。「僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる」という光太郎の詩に学生時代、深く感銘を受けた。いま、このときに己の前に新しい道が見えてきた気がする。義夫くんのように。「道程」の一節に「常に父の氣魄(きはく)を僕に充たせよ」とある。胖の父立志(たつし)も四十代で転身したのだった。父の決まり文句が聞こえてきそうだ。「右顧左眄(う…