エッセイ 小説 絵本・漫画 絵本 動物 現代社会 人気連載ピックアップ 2025.02.16 「1匹死んでないか?…もういい乳が出てないんだな」にんげんは、残された私をつかまえようと手を伸ばす。 【前回記事を読む】「この犬が出産するのは何回目だっけ?…2匹か、少ないな」薄暗くせまい場所で、わたしたちは生まれた。でも、おにいちゃんはだんだん弱って… 次回更新は2月17日(月)、18時の予定です。 【イチオシ記事】あの人は私を磔にして喜んでいた。私もそれをされて喜んでいた。初めて体を滅茶苦茶にされたときのように、体の奥底がさっきよりも熱くなった。 【注目記事】急激に進行する病状。1時間前まで自力でベッドに移れていたのに、両腕はゴムのように手応えがなくなってしまった。
小説 『魂業石』 【新連載】 内海 七綺 沼のような目でこちらを覗くおじさん…通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋を引っ張られ、後ろから口を塞がれた。 茜色の気配が透明な青を少しずつ蝕む帰り道だった。背の高いブロック塀に囲まれた脇道の暗く湿った闇から、男がじっとこちらを覗いている。瞬き一つしない、暗い沼のような目。変なおじさんだ、と雪子は思った。姦(かしま)しく笑っている亜弓(あゆみ)たちは男にまったく気づいていない。そのまま一緒に通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋をつかんで引っ張られ、後ろから口を塞がれた。叫ぶ暇もなかった。亜弓た…
小説 『迷いながら揺れ動く女のこころ[人気連載ピックアップ]』 【第11回】 松村 勝正 身体障害者の方と結婚するとはどういうことか、深く考えていなかった。戦国時代で例えると、本妻と側室が一つ屋根の下… 【前回の記事を読む】年の近い男女がお風呂場で入浴介助!? 「姉弟みたいな関係で、異性を感じたことはない」と言われたが、子供じゃないんだから…美代子は、二人の話を聞いていて、サラリーマン家庭ではごく標準的な生活環境なんだ。これから十年二十年先のことを想像してもなんとなく未来像が見えてくるようで、平和な世の中に身を置いている自分たちが幸せなのか、としんみり考えながら、少し目線をテーブルに下げて紅茶の…