ピッチャー編

(1)岩崎 優投手……バッターに「より短く」投げる

右足を一直線にするアクションの狙い

岩崎投手はその理想的な状況を生み出すために、小さなようで大きな工夫を凝らしています。岩崎投手の投球動作は右足を上げた後に、少し後ろに持っていきますが、ポイントはその後です。右足を折れることなく一直線にしてから、前に踏み出す動作を行っています。

右足を一直線にするというのがポイントです。

その役割は、バッターにとっても重要なことですが、重心が前に行かないようにすることです。投球動作を止めるわけにはいきませんので、完全に重心移動を止めることはしませんが、極力前に行かないように、前に行こうとする力を物理的にせき止める役割を果たしています。

普通に右足を折ってしまえば、投球しようと前に重心移動しようとする力を止めることは困難であるのに対し、右足を一直線にしてしまえば真横に力をはたらかすことができますので、前に行こうとする力を抑える関所の役割を果たすことができます。