もし次回、こんな男性の優しさを見極める機会があったとしたら、その優しさが自分自身のためなのか、相手のためなのかをよく観察してみます。
夫が捕獲のためにやっていただけの行為を、私のためだと勘違いしていたけれど、実は「自分の世話をしてくれる都合の良い女」を探すための優しさだったのだといまごろ気がつきました。
これは完全に夫自身のためです。だから、その優しさは持続しないのです。ただの作戦だから。だからカサンドラの皆さんも、間違っても「あのとき優しかったから、きっとまたあのころに戻るはず」などと思ってはいけません。戻りません、あのころには。
だって、もう自分の所有物になったのだから、捕獲する必要がないでしょう?
待っていても、戻りません、絶対に。
カサンドラを抜けられるかどうかの基準は……
私たちはいま、パートナーとの生活に違和感を覚えてカサンドラとなった。
それ自体、いまの状況を抜け出すための第一歩。
さて、そこからカサンドラを抜け出せるかどうかの次のハードルは「私が悪いのではない」と、気がつくこと。これに気づかず、いつまでも「自分に落ち度があった」、「自分が至らなかった」と思い続けているうちは、カサンドラは抜けられない。
まずはこのハードル。これを越えないと、その先には進めない。
多くの方は、いまもなお「私が悪かったのかもしれない」と思ってはいませんか?
いや万が一こちらに非があったとしても、愛する家族にDVやモラハラや虐待はやってはいけないことなのです。
そして次に、相手を責め、憎み、許せないと嘆き……その段階を乗り越えたら、その次に初めて、相手を理解するというハードルを越えられる。
多くの方は、相手を許せないまま離婚し、次の結婚なりお付き合いを始めてしまう。それではまた同じ結果になります。
まず自分を理解し、次に相手も理解する。これができたら、本当の幸せを見つけられると思います。
【前回の記事を読む】そばにいるはずの人型の生き物が、自分に関心を持ってくれない苦しみ。
次回更新は11月8日(金)、20時の予定です。