はじめに
2016年に前著「スーパープレイヤーの条件」を、2019年には、加筆の上、同著を文庫版として幻冬舎様より出版させていただきました。
「スーパープレイヤー」と言われる選手は、卓越した技術によって、長期にわたってコンスタントに好成績を残せている面があると考え、前著では、僭越ながら、その卓越した技術の本質を解き明かしていこうという趣旨で執筆しました。着目したのは「ピッチングフォーム」であり、「バッティングフォーム」です。
初版から8年が経ちました。プロ野球界にも新たな「スーパープレイヤー」が続々と輩出されています。「ピッチングフォーム」、「バッティングフォーム」も一段と深化と進化を遂げているとの考えを強める中、今回、前著に続く第2弾として執筆いたしました。
本書でも、長年にわたってプロ野球に親しみ、病膏入盲に至った筆者がペナントレースで活躍する「スーパープレイヤー」たちのプレーに注目した結果、発見したと信じる「フォーム」についての考察をまとめました。
考察に当たっては、可能な限り実績についての数値データなどを活用しました。しかしながら本書執筆の端緒は、素晴らしいプレーへの感動とプレイヤーたちへの賞賛です。その点でここにおける考察には、必ずしも科学的・医学的な分析とは一致しないことが混ざるかもしれません。本書にまとめた考察を、同じ野球ファンである読者の方々がどのように捉えられるかはそれぞれのご判断にお任せしたい、というのが筆者としても偽らざる気持ちです。
最後までお読みいただければ幸いに存じます。