俳句・短歌 俳句 コンテスト大賞作品 2024.09.12 句集『バーの二階で』より三句 バーの二階で 【第9回】 田中 龍太 幻冬舎グループ主催 『短歌・俳句コンテスト』大賞受賞作品 日本の四季を彩った、“今”を表現する一冊 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ コロナ禍以降、読書を楽しむ機会が増えた人も多いのではないでしょうか? 本書は、その間に編まれた句集です。※本記事は、田中龍太氏の書籍『バーの二階で』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 夏の貌 風薫る ロートレックと なる街へ 三人の マギの名忘れ 麦の秋 母の日や 紅茶に浸す マドレーヌ 【前回の記事を読む】句集『バーの二階で』より三句 【イチオシ記事】治療で言葉がうまく出てこない夫。彼が今どう思っているのかを知りたくて… 【注目記事】カプセルホテルで産まれた命。泣き声を止めようと、その喉に…。
エッセイ 『遠い夢の向こうのママ 毒親の虐待と夫のDVを越えて』 【第14回】 かおる 私だけが何も知らなかった…真実は辛すぎて部屋でひとり、声を殺して毎日泣いた 小学3年生からアイロンをかけさせたのも、私の世話をしたくなかったのだろう。喧嘩の度に「なんであんたの洗濯しなくちゃいけないの」と言って、私の洗濯物を洗濯機から取り出し、私の顔に投げつけていたのも、私の世話が嫌だった気持ちの表れだろう。新田のお父さんと、お母さんが、実の親ではない。私はハッとした。「次にあんたがここに来た時、お母さんはいないからね!!」と言っていたのは、このことだったんだ…。家庭の…
小説 『娘からの相続および愛人と息子の相続の結末[人気連載ピックアップ]』 【第14回】 川井 れもん 「嫌な予感がする」2回目の調停を前に姉が呟く。愛人の女には遺産相続のやり直しが決して行われる事がない自信がある...? 私達は相手側の弁護士より遅れて退出した。姉と相手側の弁護士とのやりとりは、私の離婚調停の時とは違ったもので雄二は初めて見るものだったので、お互い何も言葉にすることができないまま、心の中で驚いていた。そんな状況を見た姉は、午後1時に姉の法律事務所へ2人で来るように言った後、次の依頼人に会うため裁判所から離れていった。私達は自宅に戻ると約束の時間に遅れるので、事務所の近所にあるファミリーレストランで…