俳句・短歌 俳句 コンテスト大賞作品 2024.09.12 句集『バーの二階で』より三句 バーの二階で 【第9回】 田中 龍太 幻冬舎グループ主催 『短歌・俳句コンテスト』大賞受賞作品 日本の四季を彩った、“今”を表現する一冊 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ コロナ禍以降、読書を楽しむ機会が増えた人も多いのではないでしょうか? 本書は、その間に編まれた句集です。※本記事は、田中龍太氏の書籍『バーの二階で』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 夏の貌 風薫る ロートレックと なる街へ 三人の マギの名忘れ 麦の秋 母の日や 紅茶に浸す マドレーヌ 【前回の記事を読む】句集『バーの二階で』より三句 【イチオシ記事】治療で言葉がうまく出てこない夫。彼が今どう思っているのかを知りたくて… 【注目記事】カプセルホテルで産まれた命。泣き声を止めようと、その喉に…。
エッセイ 『迷子 うつと離婚と私』 【第11回】 野沢 りん 救急車で運ばれた夫。間違えて開けた携帯には…「会いたい、愛している」 遠くからお見舞いの人は少ない。お見舞いの人がくると羨ましい。患者は嬉しいのか恥ずかしいのか誇らしいのか赤くなる。ホールの隅のテーブルで手提げ袋を受け取る。私たちは遠くから見るともなく見る。でも気になる。そのうち、一人偵察に行く。「どうやらお菓子のようだ」と報告。洗濯物の時は速やかに解散する。お菓子を頂いてもお見舞いの方が帰ると看護師さんに預けることになっていました。どうしたことか、家族のお見舞い…
小説 『ザ・総選挙[注目記事ピックアップ]』 【第11回】 利根川 尊徳 私の立ち上げる政党は逆をやればいい。重複立候補者を立てずに勝利を掴めるか。 衆議院議員選挙への候補者発掘、擁立作業と並行して武藤は新党立ち上げの準備を用意周到に進めていった。総務省のホームページに自らアクセスしては、最新の公職選挙法を入念にチェックする中で、新党を五人以上の現職議員を含めて立ち上げれば政党要件基準日である一月一日時点での在籍議員数で政党助成金総額に対して人数割合に応じて政党助成金が国から支払われることになっている。仮にその政党助成金総額が三三〇億円規模と…