3.資本主義経済構造がもたらした格差で最大規模のものは、世界のトップの富裕層60 人の資産と世界の恵まれない36憶人の資産が同じであることだ。

経済格差や所得格差は悪いことではなく、仕方がないことである。仕方がないからといって、このままで良いのではなく、私の提唱する経済基盤を変え、食物を通貨の基準にする案でこのような状況を打破しようではないか。ビジョンもできている。現在の通貨である日本銀行券は、社会の共同幻想に則った紙幣である。

ただ単に食物を通貨の基準とすると言っても、社会の底辺の意識を改革しなければできないことだ。社会の底辺の意識を変えるには国会で審議して決議しないとできないが、まず糸満特区での糸満食物券を通貨にすることから始めて、段階的に進めていけば可能であるはずだ。

格差は恵まれない階層と恵まれている階層の間で広がっている。経済的格差の大きな原因は雇用と労働問題にある。富の再分配が機能してないから、富裕層は富をさらなる投資や資本につぎ込むのである。

格差社会の日本では、若者や高齢者が貧困で苦しんでいる。小泉政権時の労働者派遣法改正で増えた非正規雇用の貧困者対策が遅れている。特に沖縄での子供貧困率は、全国平均の2倍強である。富裕層や高額所得者への税率が低いことも、さらなる格差の拡大につながっている。コロナでの派遣切りで雇用を止めるとますます苦しくなる。

経済格差とは賃金や収入、財産において差があることである。グローバル(国際的)には先進国と途上国との差である。途上国が窮地に追い込まれた時に通貨の基準である食物を援助すれば、戦争紛争は発生しない。

社会格差はどうしたら是正することができるか。私は食物を通貨の基準にすることで、食物の付加価値を上げていけば可能であると考える。格差を減らす方法としては、富裕層や高額所得者に増税をするのも一案である。先進国では勇気、進取の気質、勤勉さは、かつてのようには報われない。

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