エッセイ 書道 詩画集 2024.08.11 「からたちの花が咲いたよ。白い白い花が咲いたよ。」(北原白秋)他…書家による作品集『今を大切に 君の人生だよ』より 今を大切に 君の人生だよ[復刻連載] 【第2回】 青山 珪香 生きた言葉をあなたに届けたい この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 あらたな書芸術を模索しつづける書家からのメッセージ こんな時代だからこそ、ぬくもりのある言葉を――。70年近い書人生のなかで、「だれもが読めて心に響く書のものを」との思いから、多くを自作の文で制作してきた書家による作品集。※本記事は、青山珪香氏の書籍『今を大切に 君の人生だよ』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 今を大切に 君の人生だよ
エッセイ 『あなたがいたから』 【第15回】 坂本 りの 「分からない、何もかもが分からない」初めて見せた大粒の涙姿の夫。あの時抱きしめて慰めてあげられなかったことが今でも… 三月に入った頃には今まで少しはできていた事が、一つずつできなくなったのだ。大学病院のトイレも、なかなか出て来ないと「どうしたのだろう」と心配になった。男性トイレに入って行く事もできないし、出てくるとほっとしたものだ。この頃は歩行も、やっとという感じであった。又トイレの位置が分らなくなり、台所の流しに尿をしてしまったり、お風呂場、洗面所でしてしまったり、大変であった。病気が進み分からなくなっている…
小説 『心ふたつ』 【第19回】 高田 知明 幼い間見えていた「おばちゃん」の正体を父は語りだす。父はアルバムの中からセピア色の白黒写真を指差して... 俺のそばにいてくれた「おばちゃん」の姿は、そのときまでずっと変わらなかった。今思えば二十歳過ぎくらいの清楚な女性だった。俺が物心つく前から、ずっとその年齢で俺に接してくれていたのだ。だからこそ、あんなところを見られてすごく恥ずかしかった。もしかすると俺は、知らず知らずのうちに「おばちゃん」に恋心を抱いていたのかもしれない。その日から「おばちゃん」は、二度と俺の前に姿を現すことはなかった。生まれた…