エッセイ 書道 詩画集 2024.06.15 「ふるさとは遠きにありて思ふもの」他…書家による作品集『今を大切に 君の人生だよ』より 今を大切に 君の人生だよ[復刻連載] 【第1回】 青山 珪香 生きた言葉をあなたに届けたい この記事の連載一覧 次回の記事へ 最新 あらたな書芸術を模索しつづける書家からのメッセージ こんな時代だからこそ、ぬくもりのある言葉を――。70年近い書人生のなかで、「だれもが読めて心に響く書のものを」との思いから、多くを自作の文で制作してきた書家による作品集。※本記事は、青山珪香氏の書籍『今を大切に 君の人生だよ』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 今を大切に 君の人生だよ
エッセイ 『朝陽を待ちわびて』 【第7回】 桜木 光一 「いてくれれば、それだけでいい。いつか一緒にお家に帰ろう」叶わないかも……心の中のつぶやきに涙が流れた 昨夜から痛みとしびれの抑制の薬を強めに処方して頂き、夜中は3時間の睡眠を確保させてあげた。痛みの根源が脊髄か骨盤なのか、判断はまだできないと医師から説明を受けた。痛みの沈静化ができれば、布団の上で座る訓練をさせることができるかもしれない。一縷の望みは簡単には叶わなかった。昨夜20時30分、妻は頭部激痛と高熱に襲われ白目をむいた。声も男性のように太くなり、ベッドに爪を立てひっかいた。まるでオカルト…
小説 『カトリーヌと囁き森』 【第19回】 智佳子 サガン 「ああ、神様、あの書斎にある本を読める日が来ますように」とこの二年間寝る前に呪文のように唱えるのが私の習慣 庭師のアイザック・コワレから言いつかった切花を居間にいた奥様に届けた時のこと。「カトリーヌ、次の仕事の時は髪を束ねていらっしゃいな。もし、リボンを持ってないのだったら、いっそのこと切っちゃったら、どうかしら」奥様のメリンダは思いつきでこんなことをよく私に言う。無邪気な笑顔と声で言う。「奥様、ご主人様がお呼びです。書斎のほうにいらっしゃいます」「ガードルード、ありがとう。すぐ行くわ」リボンは持って…