またほかの事業所は、まずこちらの病状説明に入る前に、人工呼吸器を装着しているというだけで断られるそうです。それも一社ならずも・・・。

電話をかけた先からはことごとく断られ、名簿は受け入れ拒否として消された赤線で埋め尽くされました。何とも悲しいことでした。

介護に重点を置いているという福祉国家日本が、実の内情はこんなお粗末なものであったのかと私は淋しさを禁じ得ませんでした。

同じ広島県内でも、広島市は、この種の施設がたくさんできており、在宅介護をしておられる家族の方は、一か所だけでなく数か所に声をかけ、患者さんの気分転換をされていると聞きました。

同じ県内であって、この介護業者の意識の違いはどういうことなのだろうと思いました。広島が県都だということなのでしょうか。

私たちが十余年前静岡市より転居してきた時まず驚いたことは、この福山市という所はちょっと街を歩けば、医院、病院の広告をあちこちに見かけないことはないということで今までそのような場面を見たことがなかった私たち家族は、ちょっと異様に感じました。

わが福山市は人口四十七万人(当時)を超えており、中核都市といわれるこの市において、このたくさんある介護施設の仕事に対する、医療介護に対する『うわべ』だけの軽い姿勢には驚いてしまいました。

また、信じられない思いでした。そして市民の一人としてその認識のお粗末さを恥かしく思いました。

私の嘆きを聞いて、たまたま傍に居合わせた私の友人が、