自分自身の感覚では行きと同じ道をものすごくのんびりと戻ったはずなのに、45分しか、かからなかったのです。
「えっ? プレッシャーを感じて、あれだけ焦って運転したのに行きと5分しか変わらないのか!」
そして、思いました。どんなに焦って運転しても、目的地に着く時間はたいして変わらないのです。
別の日に、あるお客様にその日のことをお話ししました。すると、「人間はプレッシャーを感じると、心臓がもの凄い速さで動き始めます。それで体は動いてなくても疲れてしまうんですよ」と教えてくれました。
なんでも、スポーツ生理学の分野では、心臓には急速に血液を体中に送り、いざというとき体を即座に動かせるように細胞の活性化を図る機能があるそうです。
みなさんもそれを心得て、ゆとりのある運転に努めてほしいものです。
あおり運転に遭遇したら……
最近、あおり運転の被害が増えています。
無法者のあおり行為、中寄せ、後ろからのパッシング、追い越して前方に入ったところでの急ブレーキなど、嫌がらせ行為があったときは、どんなことがあっても高速道路の追い越し車線上にクルマを停車してはいけません。
後続車が追突する可能性が高く、きわめて危険だからです。可能であれば、サービスエリアやパーキングエリアなど、多くの人がいる休憩施設に逃げ込みましょう。一般道であおり運転に遭遇した場合は、警察署や交番に逃げ込むのもひとつの方法です。
やむにやまれず、高速道路上で停車しなければいけない状況になったら、必ず路肩に停車させることです。絶対に車外に出てはいけません。そして、絶対に窓を開けてはいけません。落ち着いて、携帯電話で警察に連絡を取り、次の基本的な情報を伝えましょう。
・自分がどこにいるか
・上り車線か下り車線か
・嫌がらせ行為を行うクルマの色や車種、ナンバー
大事なことは決して自分だけで解決しようと思わないことです。周りの人に助けを求めることができれば、大きな被害は防げます。
【前回の記事を読む】「高齢者の運転は危ない」「75歳を過ぎたら免許証を返納させろ」は本当にそうなのか?