小説 『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』 【第20回】 武 きき 夜、二人きりになった途端に抱きついてきた夫。「一日中、部下に取られていたから…早くおいで」と言って私の手を引っ張り… 【前回の記事を読む】妻と二人きりの休日のはずが、今日は部下が遊びに来ていた。「いつもなら妻の太もも枕でいい気持ちになっている時間なのに…」「出来ましたよ。どうぞ」テーブルいっぱいにピザとパスタ。「おおー、美味しそう!」「これはパイナップルと生ハムで作ってみたの。丈哉さん、パイナップル大好きなんです」「あれ、僕も食べていいのかなぁ~、香子さん」「ごめんなさい。どうぞ。うふふふ」「凄く、美味しかった…
小説 『浜椿の咲く町[注目連載ピックアップ]』 【第2回】 行久 彬 父は1月のある寒い朝、酒を大量に飲んで漁具の鉛を腹に巻きつけ冷たい海に飛び込み自殺した… 【前回の記事を読む】町一番の稼ぎ頭だった父の“ある噂”…ある日、何も知らない母に近所の主婦が近づいてきて「旦那さん、今日もお出掛け?」智子は実直で潔癖なところがあり、今までも孝雄の参加した漁協主催の親睦旅行先での下卑た出来事を漁師仲間たちが面白そうに話すのを聞く度に嫌な思いをしていた。そんな話に慣れることはなく、むしろ話を聞く度に智子は夫に対する不信と不愉快さを心の中に蓄積させていったのだった。…