第1章 人生の座標軸としての自分軸
自律神経のバランスの整え方:調神
サキ:多くの良い方法があるのですね。是非これらを活用したいと思います。
コウキ:是非ご活用下さい。
b)ここ
サキ:次に人生においてなぜ「ここ」が大切なのですか。
コウキ:現在は高度にグローバル化してきており、海外へも1日足らずで行くことができる世の中になってきています。しかし、現在自分が生活している世界はここであり、他の場所ではなく、ここでできることを精一杯こなしていくことが大切です。
すなわち、心の中で他のことを考えたりしないで、「一期一会」の精神で「今ここ」(now and here)(注1 でしていることつまり今いる場所や環境の下であるがままにすべてを受け入れてポジティブに考え、行動することこそが大切です。
c)自分
サキ:次に人生においてなぜ「自分」が大切なのですか。
コウキ:自己の人生の主人公は社長や上司や家族ではなく自分自身です(「主人公思考」)。自己こそ自分の主(あるじ)です。そして、自己の人生にとって私の代わりは存在しないということです。
この場合「自己」とは日々の感情に揺れ動く感情的な自己ではなく、自制心が強く、自分自身をコントロールする力(自己コントロール力)がある「制御(コントロール)された自己」が理想です。
しかも、この際未来志向に基づき自分の個性を生かし、自分の力で輝く未来を切り拓くという自己を信じる力や夢を持ち、「随所(ずいしょ)の主(しゅ)となること[随処作主(ずいしょさくしゅ)]」が大切です。
サキ:自己コントロール力のある主人公思考で生きることが大切なのですね。それに関連して自分の心を上手くコントロールするために、「自分の感情を客観的に見るための方法」にはどのようなものがありますか。
コウキ:感情の客観視法として例えば、メタ認知やジャーナリング (注2などの方法があります。このような自己客観化の長所としては、感情が見える化(注3 されること、気持ちが整理され、感情のコントロールが容易になること、ストレスの解消になることなど多くのものがあります。
この場合、この感情コントロール法として例えば、メタ認知、マインドフルネス、信念、使命感、志、哲学、信仰などの方法があります。
サキ:よくわかりました。今後メタ認知などを活用したいと思います。また、自己コントロールとの関連で「信念を持つ」のにはどのようにすればよいのでしょうか。