いつ、どこで、この一連の「発作」に身動きできなくなるやもしれず、まるで自分の中の「地雷」に恐れおののきながら生きる毎日なのだ。これまでの身体的にも精神的にもタフでアグレッシブな私は、一体、どこへ行ってしまったのか。何とも情けない限りだ。
どうやら、私は現在、自律神経、特に副交感神経の復讐を受けているようだと思う。自分自身の「保健師としての生き方」を土台に更年期障害が加わることで、とりわけ副交感神経が抑制され続け、自律神経失調が極限まで助長されてしまった。
その結果として、究極の不眠、薬さえも効かず再起不能を予期させる激しいめまい、手足の強烈な冷えと激痛などの病苦が起こってきたのだ。ひとまずは副交感神経を蘇らせるためのアプローチがリハビリ計画には必須のようだ。
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しかしながら「副交感神経を蘇らせる」とひとことで言っても、決して簡単なことではない。
当初、私はこれらの症状に対してネット上で対策を検索し、いろいろやり尽くした末に、耐えきれずに冒頭の婦人科医に救いを求めた。暴言は吐かれたものの受診の際、ひとまず、漢方薬の処方を受けた。
加味逍遙散と桂枝茯苓丸という更年期障害の人なら、おそらく、よく知っている漢方薬だ。
結局、これらの漢方薬では、ほとんどと言っていいほど改善は見られなかった。けれど、身体が少し温まるような気がした。少し、手足の冷感が軽減したような気がしたが、この薬を飲み続けることが有効なリハビリ計画になるとは到底思えなかった。
あの暴言が、本来ならもっと実感できるはずの薬効を打ち消してしまったのかもしれない。あの医師の暴言がなければ「漢方薬」が私を病苦から救ってくれていたかもしれないと思えてならなかった。
あの医師にはこれ以上相談しようと思わないが、漢方薬には一縷の望みを賭けてみたくなった。
そして漢方薬局を訪れた。
漢方薬剤師の先生が相談に乗ってくださり、「漢方薬はゆっくりとあなたを内側から支えてくれます。ただ、大切なことは、あなたが今までと同じように自分を追い込む生活を続けていたら、どのような良薬でさえもあなたの自律神経を蘇らせることはできませんよ」と言われた。改めて「これからの生き方・心根」を問い正された気がした。