〇承認欲求を満たしているか?

家の中のイライラは、夫婦関係、親子関係のフラストレーションが原因であることも多いようです。コーチングをやって思うことは、家庭の中で承認する、される機会がもっと多くあってもいいのではないか、ということです。

自分で自分にOKを出す自己承認。相手の存在や行動に対して認める他者承認。この承認が足りていないため、承認欲求が満たされず、満足度が低い生活になりやすいのです。

また、外資系企業で10年以上仕事をしてきた経験から、日本人は外国人に比べ、承認が苦手なように感じます。外国人は確かに成果に対しては、高い基準で求めてくるものの、それまでのプロセスや努力に対する承認がとても上手な印象です。厳しい中でも、しっかり認めてくれると次も頑張ろうという気になります。

自己実現欲求の達成度が10%程度で満足するレベルに達するのに対し、承認欲求の達成度は40%必要です。ですから、次の重要なことが言えます。

承認に対する人間の期待値は夢を叶えることよりも大きい。

イライラしている状態が続いている。そのような時は、まず先に自分にも家族に承認が出来ているか、改めて見直してみましょう。

なぜ大切な家族なのにコミュニケーションは雑になるの?

ズバリ聞きます。家族とのコミュニケーション、雑になっていませんか?

ドキッとした方も多いはず。僕も思い当たる節が多々あります。パパママとのコーチングセッションや、15年間の日記による印象では、「希少性がない」、「限定されていない」環境が、雑なコミュニケーションを生み出していると考えています。

もちろん、人間いつか必ず死ぬ。子育ては期間限定。頭では分かっていても、毎日一緒に暮らしていると希少性、限定性に対する臨場感がわきにくい。そうなると一緒に過ごす有難さを感じにくくなってしまいます。

我が家は8年前に一度妻の海外転勤で別居生活をしていたことがありました。内示が決まり、赴任までの2か月間は、1日1日を大切にしようと意識しました。失ってから初めて分かる有難さ。身に染みて感じました。

そして現在、妻の2回目の海外勤務がスタートしました。引っ越し前は毎日がカウントダウン状態。今ある状態が終わる日が来ることが分かると、自然と丁寧に生きようと思うようになります。共同生活が長く続くと、限定性、稀少性を感じにくくなります。その結果、コミュニケーションが雑になり、イライラが募るというパターンになります。