【色づく葉っぱの季節】に送る詩

「君が呼ぶから僕は居る」

君がつけた 僕の名前

親からもらった名前はあるけど

君のその目で僕を映して

君のその声で僕を呼んだ

その時 新しい「僕」が生まれた

君がくれた 新しい「僕」

今までの自分より素敵な気がした

その新しい「僕」にしがみついて

気がつけば 僕はちぎれて

暗い虚空のどこかに消えていた

君が「僕」を呼ぶから僕は居る

関係の中にしかいない「僕」

君が「僕」を呼ばないとき

僕はどこに行ってるのかな

君が「僕」を見るから僕は在る

君の見る目に聖別された「僕」

君が「僕」を見ないとき

僕はいったい何なんだろう

君がくれた 僕の名前

だけど この「僕」も僕じゃなかった

僕はどこにいるんだろう

僕を与えてくれる誰かはどこ

僕を探しているボクは……

君が「僕」を呼ぶとき僕は居た

関係の中にしかいない「僕」

誰か 僕の名前を呼んでよ

そしたら僕が何だか分かるかな