【前回の記事を読む】株の始まりは「大航海時代」までさかのぼる…株式制度の歴史とは
第1章 株はなぜ上がるのか?
マサノブ:ところで、僕の小さい頃バブル景気ってよく聞いたけど、あれは何なの?
ミノル:それはね、1951年に投資信託が導入されたのと、1979年に外国為替及び外国貿易法(外為法)が改正されて、外国人の日本株買いのブームが発生したんだ。さらに円高低金利原油安のトリプル安で1970年~1990年半ばに発生した、空前の株式ブームのことをバブル景気というのさ
マサノブ:結局バブルは弾けてしまったわけだけど、バブル後のその不況は、今もずーと続いているの?
ミノル:その後1989年に消費税が導入されたのさ、1989年に日経平均が最高値をつけたうえ1998年には不動産価格もピークをつけてさ、その後日本経済は不況のトンネルに入るのさ
クミ:それでその後その不況が今まで続いているの?
ミノル:そうなんじゃ。しかしその後の20年は生産性の停滞のため、失われた20年といわれる状況を招き、今日に至っておる。あまりに永いので去年ぐらいまでは20年不況っていわれていたんじゃが、最近では30年不況になるのではないかといわれているんじゃ
マサノブ:年号も令和に変わったし、デフレ脱却して景気が回復して、お給料も上がるといいのになぁ
ミノル:日本が停滞をしている間にも、欧米、特にアメリカではIT技術による技術革新などによって、生産性向上やさまざまなITサービス事業の創出により、GAFAなどの企業が猛烈な成長を遂げておるんじゃ
クミ:これから日本企業はどうなっていくんだろう。どんな企業に投資したら良いのかわからないわ
ミノル:未来のことは誰にもわからないが、未来を予想したり想像したりすることはできるぞ。これからの株式投資の上で最も重要なことは、企業が成長し利益を増大させるために生産性を向上させるキー(カギ)は何かを追求し考えることなんじゃ
マサノブ:キーですか?
ミノル:そうじゃ! そのキーを知って、活用することが産業の生産性を向上させ、株価の上昇を促す重要なポイントになるのじゃ。ワシはそのキーは現在の産業界においては“AI”の活用にあると考えておる。だから、企業活動のキーテクノロジーを“AI”に定め“AI”を駆使して日本や世界のさまざまな課題の解決に挑戦し、成果を世の中に提供していく企業が成長し、株価を上昇させてゆく企業であろうと考えておるのじゃ
そのような考えから、次章の『チーム投資方式とリスク管理』のお話は“AI”を事業のキーテクノロジーに据えた企業を中心に展開しています。