①胃の蠕動運動が過剰になる➡胃痛、胃痙攣
胃壁の筋肉の収縮と弛緩を繰り返す蠕動運動がかなり活発になります。胃壁には強い蠕動を可能にする平滑筋があります。この筋肉が必要以上に収縮したときに、胃腸がギューッと掴つかまれるような感覚になるため差し込むような痛みを感じやすくなります。これが胃の痙攣です。
②胃粘液の分泌量が減る➡胃もたれ
「胃の血流が低下する」、「消化機能や胃粘膜を修復する力が低下する」、「胃の粘膜を守る胃粘液の分泌量が減る」、これらもストレスが多くなって交感神経が優位になることで起こります。こうして消化力や粘膜の回復力の落ちた胃の中には未消化物が滞りやすくなり、胃もたれの原因になります。
③胃酸が多く分泌される➡胃痛、胃もたれ、胸やけ
胃酸の分泌量も自律神経がコントロールし、ストレスによって緊張状態が続くと、分泌量が低下します。その反動で副交感神経が優位になったタイミングには胃酸を必要以上に分泌してしまい、胃内の胃酸バランスが崩れていきます。強い酸が過剰に分泌されると、胃の粘膜が傷ついてしまいます。その結果胃痛や胃もたれ、胸やけなどを起こします。
④腸の蠕動運動に影響を与える➡腹痛、下痢、便秘
「通勤電車で必ずおなかが痛くなって下痢になる」「プレッシャーのかかった仕事に追われて腹痛や下痢を起こしている」といった場合はストレスの影響で、腸の動きが異常になっているのかもしれません。このタイプの下痢は慢性化しやすくなります。