二人が学校に行くと、見たことのない外国人が学校にいた。

校長先生が朝礼で、「今日から、英語を教えて下さる先生で、リディア・ライオンハートさんといいます。ニュージーランドから来られた先生です」と紹介があった。いよいよ、小学校でも、本格的な英会話の授業が行われることになったのである。

学校は初めての外国人教師であり、その扱いには戸惑いがあったが、国が決めた方針に従い、やるしかないのである。

女性には、特にセクハラに気をつけないといけないのが、現在の社会のルールであり、特に、学校には女性が多いのでこれがまた大変である。

女性に歳を聞いてもいけないのは当然であるが、特に、服装のことがこれまた難しいのである。「スカートが短い」とか、「胸のところが開いてる」なんてのはもってのほか、「服の色が明るいね」なんて、本人はほめたつもりで言っていても、言われた女性が気に入らなければ、「それは何、軽いってこと」と言われ、それはセクハラになってしまうのである。

「胸がはだけてる」とか、「胸が大きい」とか、「セクシーだね」なんて当然にセクハラになるし、それどころか、大きく開いた胸元からのぞく部分をちらりと見ただけで、「きゃあ、セクハラ」と言われるのである。

わざと見せているのにである。見られたくなきゃ、そんな服着なきゃいいのに、などと言ってはいけないのである。若いイケメンの先生には、見てくれないのがセクハラ、なんて言うくせに、である。つまりは、好きな相手には見られたい、見せたい服装なのだが、それを汚い中年オヤジが見ると、それはセクハラになるのである。実に理不尽な時代になったものである。

そこに、これまたセクシーな白人女性がやってくるのであるから、これはもう、波乱の予感である。