エッセイ 『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』 【最終回】 かおる 身体中、痣だらけのまま着たウエディングドレス。DV夫が腕につけた痕は、結婚式の写真にもはっきり写っていた。 【前回の記事を読む】DV被害に衝動ODで入院。脳細胞の一部が死滅したらしく、言い返す気力も、考える力も、言い訳する思考力も、どこにもなかった。翌日はとても綺麗な教会で結婚式だったが、私の全身は手のひらサイズの痣だらけだった。ドレスから出ていた腕の痣だけ、結婚式の写真にも写っていた。結婚式自体はスムーズに進み、無事に終わり、その後の旅行は特にひどい喧嘩はせず満喫できた。後から聞くと、新婚旅行直前に…
小説 『本音と建前の王国』 【第2回】 西田 嘉之 「だんだん、この国の雲行きが、あやしくなってきた」どう生きていけばいいのか...大人が子どもに学ぶべき素朴さとは? 【前回の記事を読む】本音と建前に分かれた世界。それでも少年はまったくくよくよせず、希望をもって前に進んでいく【児童書】岳斗くん、今、どんな気持ちなんだろうなあ。岳斗「んー、新しいことばかり……。楽しそう!と引き込まれるんだ。びっくり!」。「そうか……新しいことが、楽しいのか! ……大人たちは楽しいはずが、このところ悩んでいる。だんだん、この国の雲行きが、あやしくなってきた。どう生きていけばいいの…