・保育園はファンタジーの国!
新しい保育園に慣れ始めた次男、保育園で過ごす時間も多くなった。園行事の機会も多くなった。遠足、運動会、お祭り、生活発表会など、保育園の様々な行事は、季節感てんこ盛りで、忘れていた子ども時代を思い出す。四歳で転園した保育園。少しずつお友達同士で遊べるようになった。
ある春の日、タンポポが咲く公園にお散歩に行った時、子どもたちがタンポポの花の下に、「何かの抜け殻」を見つけた。最近、この辺りで「こびと」が発見されているというので、その脱皮殻かもしれないねえ、と子どもたちと先生も興味津々。持ち帰って小人さんにお手紙を書くことにした。「おようふくをひろいました。とりにきてください」お手紙をおいて帰った。
朝になると、「マリーちゃん」と名乗る小人さんから「見つけてくれてありがとう」という手紙がきた。「楽しそうだったから運動会までみんなといっしょにいたいな」という内容だった。子どもたちはみんな大騒ぎ、大喜び、マリーちゃんはどこにいるのだろうと捜すけれど、見つからない。そこで、子どもたちはマリーちゃんと文通することに。跳び箱や縄跳び、障害物競走、竹馬に乗れたよ、マリーちゃんに教えたくて一生懸命。マリーちゃん運び障害物レースも考えた。
頑張った子どもたちに、運動会の終わりに、
「マリーちゃんから手紙が届きました!」
という園長先生。子どもたちは
「きゃあ~!マリーちゃん~!」
と歓喜の声で集まる。
「今日はみんなすてきだったね。かっこよかったね。マリーはとても感動したよ」
というマリーちゃんのお手紙。
「やったあ、やったあ」、
五歳児全員が踊って喜んでいた。とても感動的な光景だった。
ある日、マリーちゃんからお別れの手紙が届いた。
「もうすぐ冬になるので私は暖かいところに行かなくてはなりません、みんなのこと忘れないよ」。
マリーちゃんは現れなくなった。ところが、年長さんに上がった日、クラスに一番のりで登園した子が「先生、何これ~?」と。子どもたちが次々とやってきては大騒ぎ。誰のかわからない黒タイツが落ちていた。
「これ、もしかしたら、ピーターパンの影?」