【前回の記事を読む】私はびっくり。でも、そんなことは日常の保育士。やっぱりプロだなあ
第一章 そして母になる
・保育園はファンタジーの国!
先生が読んでくれた本に登場した『ピーターパン』(原作ジェームズ・マシュー・バリー、1904年に童話劇として初演された)、「もしかして、これ、ピーターパンの影? 本を読んだ時に落としちゃったのかなあ?」。
今度はピーターパンが謎のお手紙を残し、子どもたちを不思議の世界といざなっていった。先生も協力して子どもたちとピーターパンの世界へ。海賊フック船長やワニとも闘う準備をした。こうして、生活発表会の中で、子どもたちはピーターパンとともに、無事にその世界を守って帰ってきた。
「ありがとう、君たちのことは忘れないよ」という手紙が届いた。「ピーターありがとう、また遊びに来てねー」と子どもたちも大きな声でお別れをした。
小人マリーちゃん、ピーターパンと共に、保育園の先生は、見事に子どもたちをファンタジーの世界で育ててくれた。こんなの嘘だと言う子は誰一人いなかった。いや、このギャングエイジの子ども集団をまとめてゆく力、すごかった。何よりも、子どもたちが先生を信じてついていっていたことがわかった。
・幼児期第三の壁:「行事」~次男、口内炎だらけ
次男は、行事前になると高熱を出した。不安と緊張が強くなるとそうなった。できるところだけやりましょう~無理させないと決めたところで、最後は「ちゃんとやりたい!」と頑張ってやれてしまう。
この頃から、行事が近くなると、先生や他の子の言葉に敏感に反応し、そのたびに口に多数の口内炎、不明熱(まさしく知恵熱)が出た。でも、保育園の先生方はとても温かく、ゆったりして、しかもお母さんの愚痴を忍耐強く聞いてくださった。
その頃、夫は会社経営が忙しく、子育ては母親の私任せだった。