3.学校は軍隊:「あかねこ」パニック!
小学校一年生から不登校の日々。きっかけは、「なぞり書きが嫌」だったことだった。保育園と違って、「起立、礼」から始まり、廊下は走れない、一日中椅子に座って授業を聞くのも苦痛だった。何より「みんな一緒に」でなければ許されない。ファンタジーの世界から、突然、軍隊へ。
それでも、泣きながら「なぞり書き」をした。なぞり書きにどんな意味があるのか私にもわからない。大体、なぞり書きを強要する担任の先生の字がめちゃめちゃ汚ない。字を覚えるには右から左に書き写す方が観察力もつく。それを何度か繰り返す方が学習効果は高いように思う。
あまりにも痛々しく、先生に嘆願したが「なぞり書きをして」の一点張りでどうにもならず、教頭面談までしてようやく二度練習したものを提出で許可された。しかし、担任教師は子どもたちに「絶対、皆同じくやること」を要求し、学校は拷問部屋に等しかった。
二年生では子育て経験のあるベテラン女性教師が担任に。「ゆっくりやりましょう」とおおらかに対応してくれた。次男が困っている様子を見るとすぐに声をかけてくれた。嫌なことは無理強いせず、のんびりした雰囲気だった。
風邪とインフルエンザ以外、次男は登校できた。不安が強く登下校は私が付き添ったが、授業も受け、学芸発表ではシナリオを書き、演劇の小道具を作って、リーダーシップさえ取れていた。