第三章 嫉妬
俺は今日も一人で食事を済ませた。珍しくアルコールを浴びるように飲んだ。マンションに戻ると、沙優がベッドにいない。また部屋かと思いながら覗くと、やはり毛布にくるまり寝ていた。
そんなにも俺とベッドを共にしたくないということか。俺はアルコールのせいか抑えていた気持ちが溢れ出した。沙優をベッドに運び、抱きしめた。目を覚ました沙優はビックリした様子で俺を見つめた。
「南條さん、あの……」
「沙優、どうしてベッドで寝なかったんだ」
沙優が何か言葉を選んでいる様子だったが、俺は構わずキスをした。
「ん、ん」
唇から首筋へと移動し、沙優の腕を頭の上でクロスさせた。
「南條さん、どうかしたんですか」
「理由がなければ、沙優を抱けないのか」
「抱くって」
俺は沙優の身体に自分の身体を重ねた。
「南條さん、酔ってるんですか」
「お前を抱きたい」
「えっ」
次の瞬間、あまりアルコールが強くない俺は沙優の上にのしかかるようにして眠ってしまった。俺としたことがなんたる失態だ。