第6話 天女の四十八手

お鶴が新婚旅行から帰って来るや否や「どないでしたかえ?」と、開口一番、尋ねる千里。

「夢のようなお初でございました」

お鶴から一部始終を聴いて「それは良うございました。二年待ったかいがあったのう」

「あまりの気持ち良さに、夜の明けるのも気付かぬほどでございました」

夫の公麿と同い年だというのに一晩中、お鶴をよがらせ続けたという文左衛門。その気遣いと、若さに驚き、娘の幸せを手放しで喜ぶ千里。文左衛門から男の味、それもたくましく、そして、優しくとびきり上等な男の味を知ってしまったお鶴。

一方、しなやかで張りのあるお鶴の体に溺れた文左衛門。二人は夜も日も明けず愛し合う。若い体に、龍神様と天女の交わりでは物足りないお鶴。以心伝心、お鶴を喜ばせようと文左衛門は仰向けに横たわり「今宵はそなたが主役じゃ。好きなように儂を食べてみるがよい」と、誘う。

いきり立ち、涙を浮かべている一物を見るともうたまらない。文左衛門に跨ると、蜜で潤った玉門に雁首をあてがい、すとんと腰を落とす。おマメとGスポットが雁首の(つば)でこすられる。組み敷かれていた時よりもいっそう強い快感を得る。腰を浮かせてはすとんと落とし、また浮かせる。

のけぞると、竿の背中で強くこすられたGスポットが大喜び。大きく広げられた玉門の中で桜色の花弁(はなびら)が、雁首に(から)まって吸い込まれては、ほきだされる。

とんでもない光景に、文左衛門は、ただただ見とれるばかり。競馬の騎手のように腰を上げていたお鶴。たまらず文左衛門の胸に顔を埋め「あ、あーん」と、一声漏らしながら絶頂に達し、文左衛門にかじりつく。文左衛門はおもむろにお鶴を横たえ〈窓の月〉の体位で余韻を楽しませる。