【前回の記事を読む】「うつ病」の著者が財布を失くしたら…まさかの“仰天行動”!?
夏休みのアルバイト
あっ!! しめさんです。
休んでいる場合じゃあなかった。うつ病がいつ再発するか、分からないから。今はうつ病が治り、調子もいいのですが、いったんうつになってしまうと何もできなくなってしまいます。明日、実の妹に免許センターに連れて行ってもらう約束をしました。免許不携帯では運転できませんからね。
たった今、海員学校の1年生の夏の事を思い出しました。
ほかの学校と比べて短く、30日しかありませんでした。その30日間、東海汽船のさるびあ丸に乗り込み、K屋のカップアイスクリームを販売するアルバイトをしました。
肩から、お弁当屋さんみたいに四角い箱のような物をぶら下げて、アイスクリームを上に並べて、「アイスクリームいかがですか? アイスクリームいかがですか?」と言いながら販売していました。
僕の担当は新島航路でした。夜、竹芝桟橋を出港して、朝に新島に着く航路でした。竹芝桟橋で乗船を待っている若者たちがいっぱいいた。当時、僕も16歳だったのですけれど。みんな当時流行っていた『キース』のTシャツを着ていました。みんな、なんて個性がないのか? と、その時思った記憶がありました。
アイスクリームは順調に売れ、1日300個完売してました。夜発朝着の船なので夕方積み込み翌朝には全部売れる状態だったので、K屋さんに、モナカのアイスも売ってみてはどうでしょうか? と提案しました。
意見が取り入れられ、モナカのアイスクリームも売る事となりました。2種類、200個ずつ。カップのアイスクリームとモナカのアイスクリームを毎日400個売り続けました。給料は18万円になりました。
1カ月のアルバイト乗船生活も終わり、2学期の始まりです。2学期が始まると、乗船実習が待っていました。1カ月かけて日本を一周する実習です。
航海訓練所の大成丸に乗り込み、乗船実習が始まった(大成丸とは、日本丸、海王丸などと同じ練習船です)。起きてすぐの甲板磨きはキツかったです。重油の香りがする。懐かしい匂いだ。2年生の時の乗船実習と同じ匂いがした。
よく覚えているのは、伊豆七島の新島、大阪湾に寄港した時の事です。新島は嫌というほど来ていた。でも、船の甲板からはどこか違って見えて、海底が青く透き通っていた。