小説 人生論 詩 健康 人生哲学 哲学 2022.09.04 【詩】「そこに身を委ねる それ以外の選択肢など もはやない瞬間」 ウイスキー 蒸溜直後は無色透明 樽の中で熟成させて あの色になる 悠久の醸し出す 神秘とロマンが溶け合った 琥珀色 時を 想いを 偶然という必然を 沁みわたらせなければ 表せないもの 氷をつたい グラスの中で 琥珀が揺れる ロックがいい 【前回の記事を読む】【詩】「すでにある永遠の中に我々はあるのだと気づくだろう」
小説 『記憶のなかで生きる』 【第19回】 厚切りゆかり 母を火葬した。骨壺を抱えて帰宅したとき、家は静まり返っていた。母の部屋に骨壺を置き「しばらくはここで一緒に暮らそう」と伝えた。 【前回記事を読む】「これ以上の延命は苦しめるだけ」と医師に言われ、横たわる母の手を握りながら「お母さん、どうしたい?」と問いかけた。母を火葬した。骨壺を抱えて帰宅したとき、家は静まり返っていた。「ただいま」誰も答えない。「お母さん、帰ってきたよ」誰も答えない。当たり前のことなのに、その静寂が胸を締め付けた。私は母の部屋に骨壺を置いた。遺影を並べ、花を飾った。「お母さん、ここにいてね。しばらくは、…
小説 『ヘルメスの遺児』 【第7回】 小林 正仁 推しの控室に忍び込もうと中をのぞいたら、女の人がいた…うつぶせで動かないその女性を見て「この人もしかして…」 【前回記事を読む】インターホンに出ると「城東警察署の者です。例の件で、お話を聞きたいのですが」と。すぐにドアを開けると…「君たちが死体のことで相談に来た後、現場に行ってみたんだが……その……死体が無かったんだ」近藤彩は「え? でも私たちは見ました。見たんです!」近藤彩の声が少しだけ大きくなった。俺は咄嗟に「君たちの相談を受けた女性警官も、嘘は言っていないと確信しているんだが、肝心の死体が無かった…