○生きる目的を見つけるための教訓 

「障がいとともに成長する」

・障がいを持って生まれたのは変えられない事実。それならば寄り添って成長しながら生きていくしかありません。

【普通じゃない普通の子ども】

私は、母、祖母、兄の4人家族で育ちました。私が2歳のときに両親が離婚をし、父はいません。

同じ2歳のときのことですが、私が障がいの認定を受けたあと、母が医師から「手術をすれば歩くことができる」と聞き、2度の整形外科手術を受けました。2歳のときだから記憶がないはずなのですが、よっぽど怖かったのか、手術の場面が記憶の映像にいまも残っています。また、入院中は病院食がおいしかった記憶があります。

ただ、私の小さな頃は、この分野の医療も未発達段階で、とりあえず切ってみるというのが主流でした。まさにモルモット状態で結局、手術を受けても大きな変化はありませんでした。

退院してから自宅で過ごすことになりましたが、物心がつき始めた私は、自分の周囲の人たちとの「違い」に気づき始め、「あれ? 僕だけ体が動かない、立てない。何で?」と、こんな想いがあったのですが家族には言えませんでした。

ここから、私のなかでの言い知れぬ葛藤が始まりました。

幼少時は、地元の保育園・幼稚園には通わず、自宅と療育センター(リハビリを週3回)で過ごしました。普段自宅では、NHK教育テレビを観たり、一人の時間ではビー玉で遊んだり、塗り絵やパズルをしたり、ボールを部屋の壁に当て、跳ね返ってきたのをキャッチして遊んでいました。キャラメルやガムなどのお菓子に付いていた、おまけのおもちゃを集めたりもしていました。

それ以外に、二つ上の兄と遊ぶこともありました。メンコやボードゲーム、夏には庭でビニールプールに入り水遊びをしましたが、ときどき、喧嘩をしたことを覚えています。いま思えば無謀ですが、私は負けず嫌いなので、体が不自由なのに向かっていきました。また、ときにはボードゲームなどの玩具で母親や祖母と遊びながら過ごしていました。