包囲され夜中に自転車走らせるコロナが我を追いかけている
ウィルスより客の怒号が恐ろしいマスク求むる声荒みゆく
空咳を漏らせばすぐに矢のような眼光飛ばすそら狙撃兵
※本記事は、2021年9月刊行の書籍『茜色の空』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
茜色の空【第17回】
人間の美しさとみにくさ、コロナ禍での生活、忘れられないあの女性……。
ささやかな日常を詠った誠意ある作品、幅広く物事を取り上げ、「今」を鮮烈に詠いあげた短歌集。
包囲され夜中に自転車走らせるコロナが我を追いかけている
ウィルスより客の怒号が恐ろしいマスク求むる声荒みゆく
空咳を漏らせばすぐに矢のような眼光飛ばすそら狙撃兵