このように客観的事実を重視する「あるから見る」の視点よりも、私は自分の可能性を信じる「見るからある」の視点の方がわれわれの行動指針としては望ましいと考える。コラムの名称を「イメージ塾」としたのも、われわれのイメージを豊富にしたいとの願いを込めてのことである。

あいさつ

私の入院生活は午前六時起床で午後九時消灯という規則正しい生活であるが、今朝は午前三時過ぎに目が覚めた。ベッドから神田川の上空の星空を眺めていると、流れ星が上から下に向かって流れた。五分後にもう一度見ることができた。これがオリオン座流星群だとすれば幸運である。

入院という機会でもなければ病院を内側から眺めたり、内部の人間関係を体験することはできない。これまでは地元の病院で診てもらった時の医師や看護師との接触ぐらいのものだったが、今回は看護学部の研修生、看護師、医療技術者、研修医、主治医、担当医、看護助手、医療事務員、配膳係、清掃員などとの多様なコミュニケーションを体験した。

地元の病院では診察の順番が近づくと何人かまとめて呼ばれて、診察室の前で待つことになるが、診察室の出入り口がカーテンで仕切られていたり、ドアの場合でも上部が開いていて、医師と患者の会話が筒抜けのことも少なくなかった。さすがにJ医院ではいろいろな診療科で診てもらったが、そのようなことは一切なかった。患者が医師と安心して話をできる診察環境は最低限のことのように思われる。

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