欲する

始まりは「欲する」こと

「欲する」が動きを生み出す

「生きる」という躍動の源でもある

なのに違ってくる

どこからか枝分かれする

「好奇心」「成長」「向上」「夢」「希望」「愛」…

「虚栄心」「傲慢」「怠惰」「収奪」「執着」「怨念」…

「欲する」をたどってみる

そこにあるのは

絶え間ない渇きか

明けることのない暗闇か

それとも潤沢な恵みか

よろこびを映し出す光か

「欲する」は捨てられない

捨てられるものではない

捨てるものでもない

「欲する」が「生きる」の背中を押すその道のりで

たとえ渇きと暗闇に陥ったとしても

それらは潤いと光の源でもある

渇きと暗闇は潤いと光に昇華しうる

そしてどれかが

どちらかが消え去るわけではなく

転じ合いながら

「生きる」を紡いでいく

「欲する」は捨てるものではなく

「生きる」に包括されるもの

「生きる」の根源でもあり

「生きる」に包まれるもの