原始林の小さな主 2014年8月 札幌 円山
私が札幌に単身赴任していた4年間は、大体夏休みと冬休みに家族が遊びに来ていた。
私の札幌での住まいは地下鉄東西線西18丁目駅から徒歩3分のマンションで、2LDKに1人で住んでいたが、普段使用していない北側の1室がその時家族3人のねぐらとなる。
彼らは、夏場は10日ほど北海道に滞在した。約半分は私と一緒に主に道東へ旅行し、残りの半分は私は日中、普段通り仕事をして彼らは単独で札幌近郊を散策する。夜は合流して夕飯で北海道の山海の幸を楽しむという感じだ。
道東に行けばエゾシカ、キタキツネ等、大概の野生動物を見ることが出来るが、2014年の夏はリスを見ることが出来なかった。お昼過ぎに新千歳空港発の便で彼らが東京に帰る日の朝、少し時間があったので徒歩で円山公園まで行き、円山の登山道の入り口まで歩いてみた。真夏でも札幌は、朝晩は気温が下がるので快適だ。
ここは小川に沿って遊歩道が整備され円山原始林のカツラの大木を見ることが出来、またかなりの確率で野生のリスにも会える。
その時もエゾシマリスに出会うことが出来た。本当はいけないのだろうがおそらく定期的にリスにひまわりの種などを与える人がいるので、すごく人に慣れていて夢中で種等を食べている時は直ぐ近くまで行って見ても逃げない。当時小学校3年生だった娘は「もう少しで捕まえられそうだったの!」と間近で野生のリスに出会えたことを喜んでいた。