【前回の記事を読む】航空会社のCAが怒りを露わにした、信じられない乗客の言動!
CAは強力なサポーター
私が勤務していた会社の副社長で私の所属する土木部門のトップが、南米・北米の複数のプロジェクトの式典と視察のためのフライトに、私がアシスタントとして随行した際、驚くようなサービスを提供してくれた機長とCAがいましたので、その経験を述べることとします。
南米の最後の視察国であるボリビアのラパス空港から次の予定地へ向かうため、乗り換え地であるペルーのリマへ二百五十人乗りのジェット機で向かっているときのことです。ラパス空港を飛び立って間もなく、私は今後のスケジュールの確認などの打ち合わせのため、ファーストクラスに乗っている副社長のところへ向かいました。
そこで私はその場にいた女性CAに事情を話し、入ってもいいかと聞いたところ、快く承諾してくれました。
副社長とは、今後の予定の確認と変更の希望があったため、CAに依頼して、ニューヨークとハワイの支社への機内電話使用と、リマ空港でのスケジュール変更手続きなどの情報を得ました。
打ち合わせ後、自分の席に戻って一休みしていたところ、さきほどのCAがにこやかに歩み寄ってきました。そのときの会話はおおむね次の通りです。
CA「こんにちは。お仕事大変そうね」
私 「そう、今回は会社の偉い人に随行して、主に南米と北米の土木プロジェクトのセレモニー出席と視察のための出張です」
CA「どのようなお仕事をされているの?」
私 「私はシビル・エンジニアで、今回の出張は四ヵ国のトップと大使館そして土木工事のプロジェクトを訪れなければならなくて、もう一ヵ国残っています。長旅なのでかなり緊張するし、疲れます」
CA「ファーストクラスの方はどういう方なの?」
私 「あの人は日本一の総合建設会社の副社長で、私のビッグ・ビッグ・ボスです。同じシビル・エンジニアです」
CA「どうりで、すごく上品で、威厳があると思ったわ」
(実はかの副社長は高校時代から、その地方では空手の強さで有名で、東京の有名総合私立大学の土木工学科へ進学されたのちも空手を継続し、工学部出身者として初めての総合空手部の主将候補になったほどの猛者でした。私はそのことを知っていたのでCAのコメントには相づちをうちながら思わずおかしくなりました)