【前回の記事を読む】「サルモネラ菌がいっぱいいるわい」ガーナの食事での悲劇…

CA(Cabin Attendant)……すばらしい出会いの数々

私は現在まで約三十のエアラインによるフライトを経験してきました。そしてそこではかならずCA=客室乗務員=に出会っていたわけですが、ここではその中でも強く記憶に残っているCAについて紹介したいと思います。

・CA……素敵なお嬢さんたち

私がモルディブ共和国に赴任中だったとき、シンガポールへは毎月一回のペースで、工事に必要な資材から食材まで、買い付けと輸送の手配のために出張していました。

当時はシンガポール─モルディブ間の毎日のフライトにはシンガポール発着のエアラインのみが運航していました。そして日本発着の同系列フライトには日本人CAが乗務していますが、シンガポール─モルディブ間には通常、日本人CAは乗務していませんでした。しかしあるとき、シンガポールからモルディブへの帰りのフライトの中で偶然一人の日本人CAに出会いました。

最初は日本人とはわからずに英語で挨拶したところ、日本語で返事され、びっくりして、「あなたは日本人ですか? 私は何回もこのフライトを利用していますが、日本人CAに出会ったのは初めてです」と聞いたところ、通常日本人CAはこのルートには乗務しないが、乗務予定者が急病のために乗務できなくなったので、急きょ乗務することになったとのことでした。

話の中で、私はモルディブに長期滞在して、工事事務所を構えていることを伝えたところ、彼女は、同僚の日本人CAで、シンガポールで共同生活をしている二人が短期休暇を利用してモルディブへ遊びに行く計画を立てているので、その際に訪ねて行ってもいいですか? と聞いてきたので、

「もちろんです。モルディブで一番おいしいと言われている当社の食堂で目いっぱいのごちそうをします」

とお答えしました(当時私はモルディブの日本人会会長をしており、現地事務所の食堂で、ほぼ毎月一回、JOCV=青年海外協力隊隊員や旅行会社、リゾートホテルや旅行会社のスタッフなどの在留日本人約百二十名の名簿の作成・連絡・懇親会を開いていました。そして懇親会には当事務所スタッフのスリランカ人でありながら日本食に精通したコックの作る刺身やてんぷらなどが大好評でした)。

数日後、彼女から手紙が届き、同僚の二人のスケジュールなどが確認できました。そして一週間後に二人からモルディブへ到着したことと、翌日(休日)の午後、事務所に遊びにいきたいと連絡がありました。そして当日の午後、二人連れだって遊びにきてくれたのですが、きれいなお嬢さんが遊びにきてくれたことで、四人の日本人スタッフ全員で大歓迎し、夕食会からカラオケと大いに盛り上がりました。

その後、三人のお嬢さんたちとは別々でも機会あるたびに会い、彼女たちが日本に来たときはわが家で食事をしたり、私の退職後の旅行では妻ともどもシンガポールやベトナム観光などでお世話になったり、彼女たちの結婚式にも夫婦でご招待いただくなど、家族同様の付き合いが続きました。