身代守

筒藤 純
旗本の三男、井口清三郎には、父と険悪な仲の叔父、桝井屋がいる。
井口家の借金返済の為、商家に婿入りした叔父は商才を発揮し、成功を収めていた。
ある日、叔父が次兄と清三郎を商人にしたいと言い出した。
叔父の突然の申し入れをきっかけに、清三郎の人生の歯車は大きく回りだす。
武士として生きるか、商人として生きるか、清三郎はどちらの道を選ぶべきなのか。
家を継げぬ三男の立場、幼馴染への消えぬ恋心を抱え、清三郎は苦悩する。
『時がたったら、この日の事をどう思い出すのであろうか』
自らに問いかけながら、清三郎は一歩、また一歩と少年から青年へと歩みを進めていく・・・。

掲載記事

著者詳細

筒藤 純
栃木県出身、同県在住。 同志社女子大学卒業。 医療関連企業に勤務。