一俊夫はハンカチで汗を拭きながら中に入って行った。奥の方で、鼻眼鏡をかけたどこか飄々ひょうひょうとした雰囲気の老人が狭い受付のカウンターの向こうで腰を下ろして本を読んでいる。「ビザ用の写真をお願いしたいんだが。すぐお願いできますかな。急いでいるんだが」老人は鼻眼鏡の蔓つるに手を添えて俊夫の方を振り向いた。「どうぞ、こちらへ」俊夫は奥の部屋に招き入れられた。古びた脚立付きの写真機が一台あるだけのが…
小説の記事一覧
タグ「小説」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
小説『パペットのように』【第2回】楢井 春生
「もう駄目だ。こいつを抹殺し、写真機をぶち壊すしかない」
-
小説『わたしのSP』【第5回】結李花
「終戦を迎えて逃げ延びた」…生と死の狭間をリアルに体験した世代の「自分史」
-
小説『神隠し共同体 リタイアド探偵2』【最終回】赤井 年男
【小説】「アリバイは崩れた」残るは犯罪の手口の解明!意気揚々と探偵が向かった先は…
-
小説『再会。またふたたびの……』【第3回】恵 美啓
「昔のカノジョさん?」妻の質問に夫の予想外の反応とは…
-
小説『天空橋を渡って』【第2回】松井 左千彦
天涯孤独の婦人が「まだ二度しか会っていない男」に依頼したこと
-
小説『私たちに、朝はない。』【第5回】はしばみ じゅん
婚活パーティー後、女性陣の反省会「それで、彼とはどう?」
-
小説『未来への手紙と風の女』【最終回】渡邉 将人
【小説】あの頃、「萌」という言葉はまだなかったが、僕は萌えていた。
-
小説『私の名前を水に書いて』【第9回】そのこ+W
【小説】「年を重ねて行儀が良くなったのかな」悪童仲間が低く呟いたワケ
-
小説『終恋』【第9回】高生 椰子
【小説】45年の離れていた時間を取り戻すため「最後の恋に走り出した」
-
小説『濡羽色の朝』【第5回】夏目 ゆきお
「この案件は首を突っ込まない方がいい」上司からの忠告のワケ
-
小説『天上に咲く赤い花』【第8回】蓮居 敬陽
「思い焦がれた相手と友人のキス」を目撃した少年が取った行動とは…
-
小説『ぼくのカレーライス』【第4回】大津 珠実
私が大好きだった少年…「彼の隣には今だれがいるのだろう」
-
小説『未来旅行記 この手紙を君へ』【第2回】オハラ ポテト
手紙を通じて感じた「愛すべき家族を紛争で殺された者」の憤り
-
エッセイ『卒業文集には「美しい人生を生きる」って書いたけど……ソープ嬢なう』【第6回】リョウコ&イズミ
「いままでの結婚生活はなんだったのか」認知症の妻に忘れられた男性が語る
-
小説『羽ばたくことのない鳥たちへ』【新連載】中原 尚
奔放な大学生がタバコを吸いながら考えた“自分の人生”とは?
-
小説『ミスタープレジデント』【第6回】神戸 古里
渋々参加したクリスマスパーティーだが…思わず立ち尽くした光景とは
-
小説『ブルーナイト・サーガ』【最終回】福寄 とんぼ
なんの関係もないマギと戦士なのに…「どうして俺を欲しがるんだ?」
-
小説『色えんぴつのワルツ』【新連載】黒田 真由
「気づくと、私は森にいた。」聞こえてくる感情のメロディー
-
小説『生者必滅、会者定離』【第3回】武元 弘文
愛の告白!「お前が好きでたまらん。わしの子を産んでくれ」
-
小説『卵の殻が割れなくて』【第2回】川端 ケイ
【小説】父に離婚の理由を聞けないのは「語学力がないから」