【前回の記事を読む】別れ際に見せた“あの笑顔”は何だったのか――彼がふと見せた影のような眼差しが忘れられない四月に入った。関東に比べると、やはりこちらの春の訪れは遅かった。しかし、庭の枝垂れ桜にも、ほころび始めたつぼみがちらほら見え始めていた。最近、ご近所さんが、ここから約四キロメートルのところに、高岡古城公園という古い公園があることを教えてくれた。そこは、加賀藩の前田利長が築いた城跡が明治期に…
[連載]黒い渦 日の光
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小説『黒い渦 日の光』【第5回】富山 栄一郎
「話し相手を探していた」運転席の男から突然の告白「あなたに聞いていただけたら……」
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小説『黒い渦 日の光』【第4回】富山 栄一郎
別れ際に見せた“あの笑顔”は何だったのか――彼がふと見せた影のような眼差しが忘れられない
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小説『黒い渦 日の光』【第3回】富山 栄一郎
会えるかな、なんてかすかな期待をもってやってくるなんて、年頃の娘みたいじゃないか、爺さんのくせに
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小説『黒い渦 日の光』【第2回】富山 栄一郎
古書店で買い物をしていたら、いつの間にか雪が降り出していた。タクシーを呼ぼうとすると後ろから声をかけられ……
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小説『黒い渦 日の光』【新連載】富山 栄一郎
妻を亡くした私は七十歳が目前となった昨冬、四十年以上勤めた外科医の仕事を捨て、日本海側の地方都市に移住した