【前回の記事を読む】「お身内にご病人がいるのですか?」初対面の若者が聞いてきた。確かに妻が3年ほど前から体を弱らせていて…「失礼します」太平が石動の竿に手をかけて、ひょいっと立てると浮子がふわりと太平の手に飛び込んだ。その鈎先の四角い物を外して口に放り込む。「んぐ? まったくいけません。ええ、まったくおいしくありません。それに固すぎます」「うむ」鯉の餌ならこれが一番ですと、店主が笹包みを出してき…
[連載]花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし
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小説『花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし』【第7回】石原 しゅん
「はい、あーん」と言われて「あー」と口を開けてしまった。恐れられた大男なのに、彼には“あーん”…「敵わんな」
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小説『花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし』【第6回】石原 しゅん
「お身内にご病人がいるのですか?」初対面の若者が聞いてきた。確かに妻が3年ほど前から体を弱らせていて…
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小説『花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし』【第5回】石原 しゅん
道場に向かう途中、若者は竹刀袋に竹刀が入っているように見せかけて…実際に入れていた、ある“遊び道具”とは
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小説『花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし』【第4回】石原 しゅん
「あ、あの竹。竿になりたがってます!」飛び上がって、壁に立てかけられた何十本かの竹のうち一本を手にすると…
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小説『花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし』【第3回】石原 しゅん
和竿の歴史と竿師の誕生! 平安の貴族の遊びから江戸の競技釣り、輸出品となった匠の技まで
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小説『花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし』【第2回】石原 しゅん
黒鯛は冬は暖い深場で過ごすが春となり、水温が上がるとともに浅場に移り、産卵に向けての荒喰いを始める。それが乗っ込みだ
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小説『花房藩釣り役 天下太平 五月の恋の吹きながし』【新連載】石原 しゅん
「天下太平日々是れ好日、世はなべて事もなし」 天賀太平二十三歳、若き侍。その手に持つのはもちろん刀…ではなく釣り竿!?