車は大きな通りに出ると、クリスマスの電飾で輝く建物の間を通り抜ける。さらに車が加速し、スピードを上げると、たくさんの光が筋になって流れているように見えた。光が消え去り、暫く暗い道を走った後、ようやく車は大きな病院の駐車場に停車した。父は車から降り、チャイルドシートから素早く僕を抱き上げると、駆け出した。振り落とされそうで、僕は必死に父にしがみつく。病院の裏手にある自動ドアから中に入ると、看護師が…
[連載]虹色の魂
-
小説『虹色の魂』【第4回】青居 蒼空
翌朝再び祖母と共に病院へ...「振り向いた父は目の下に隈ができ、一晩でげっそりと痩せこけて見えた。」
-
小説『虹色の魂』【第3回】青居 蒼空
「僕、イチゴがのってるケーキじゃなきゃ嫌だ!」地団太を踏んだクリスマスの日。母は駅前のケーキ屋に行き、そして…
-
小説『虹色の魂』【第2回】青居 蒼空
仲の良い母と父は僕が生まれてからもっとラブラブに。母が僕を抱きしめると「俺も俺も」と焼きもちを焼く父
-
小説『虹色の魂』【新連載】青居 蒼空
「光は俺に似て二枚目だなあ」「うん、お父さんも僕に似てかっこいいよ」
- 1
- 2