【前回の記事を読む】「天国、あるいは地上の楽園」サグラダ・ファミリアに圧倒

ミロ

どっぷりとガウディに浸かってしまい疲労も蓄積していた。が、もうひとつ見なければならないところがあった。ミロ美術館である。「ムンジュイックの丘」にあるこの美術館はバルセロナでの最後のプランだった。

地下鉄をいくつか乗り継いで最後に登山電車のフニクリフニクラで一気に丘の上に行く。そこから秋の雰囲気をたっぷり楽しみながらしばらく公園を歩くと、周りの風景と不釣り合いなほどモダンな建物があった。そこが目指すミロ美術館だった。

ミロの作品は不思議だ。幼い子供が描いたような図柄や線が折り重なっていて、全体としては実に面白いモチーフになって見る者を引きこんでしまう。これがシュールレアリズムの魅力なのかもしれない。

ミロは、カタルーニャが生んだ画家だ。実はここを訪れたことにも目的があった。