女子サッカーの魅力に目覚めた人達よスタジアムに足を運ぼう。今や女子は男子より遥かに質の高いサッカーをしている

日本男子サッカーの攻撃を長年牽引してきたのは、三浦知良と中山雅史である。彼らの闘志溢れるプレーは多くの人々を魅了し、サッカーファン拡大に貢献した。しかし、彼らが活躍できたのは、ラモス瑠偉という卓越したゲームメーカーがいたからこそであり、中山の場合は、ジュビロ磐田の監督、ドゥンガの指導によるところも大きい。

要は、日本人は個人で戦っても世界では勝てないのだ。アルゼンチン代表のリオネル・メッシのように、小さくても偉大な選手もいるにはいるが、生育環境がまるで違う。参考にはならない。1964年東京五輪で、バレーボールの金メダルを取った「東洋の魔女」が編み出した「クイック攻撃」のような、ユニークな戦術を編み出し、チーム全体で戦術の共通理解を持ち、個人プレーは慎み、常に"One for All, All for One"の精神で献身的に役割を果たす。スタイルは、「ボールは疲れない」即ち、低く速いボールを目まぐるしく動かす。これしかないと思う。

皆さん、女子サッカーの試合を観戦しに、スタジアムに足を運びましょう。女子サッカーの観客は、驚くほど少ないのが現状です。男子は、一番多い浦和レッズで1試合当り平均3万3000人が観に来ます。これに対して女子は、日テレべレーザですら、1000人に留まっています。

男子よりは交通が不便な場所で行われることが多いのも一因ですが、「魅力・面白さを知らない」ことが、最大の原因でしょう。閑古鳥が鳴くスタジアムは、裏を返せば、「当日券で十分・良い席が取れる・入場料が安い」という、観る側からするとありがたい環境を提供してくれています。

まずは、なでしこリーグです。Jリーグに比べると試合数が少ないのが痛いところですが、Jリーグの女子チームだけではなく、地域に密着した独立チームもあり、全国各地で試合が行われています。2018年は、3月21日から11月3日まで、18節90試合が行われました。トップ10の内訳は、Jリーグ女子チームが6チーム、そして独立チームが4チームでした。

皆さん、試合日程をなでしこリーグのホームページで調べて、お住まいの地域の近くで行われる試合があれば、是非足を運ばれることをお勧めします。では、春分の日にスタジアムでお会いしましょう。