この点では、保育園は多くの幼稚園や学校に比べて非常に恵まれています。毎朝の登園時と夕方のおむかえのときに、保護者のかたと直接顔を合わせる機会があるからです。

子どもたちに「安心」をもたらすためには、職員間の人間関係や保護者と職員との関係が大切であるとの認識は他の多くの園においてもされているように思います。

次に、「わかばの保育」を特徴づけているものとして述べておきたい内容は、園長自身のことにかかわるために少しためらいもあるのですが、わかば保育園の子どもたちの現実の事実として明らかにしておく必要を感じるので、以下に述べておきたいと思います。

一年のうち数日は、所用や体調をくずして園を留守にすることがありますが、毎日八時前後からは登園してくる子どもたちを迎え(平成一二年四月からは午前七時)、子どもたち一人ひとりと、そして保護者のかたと挨拶を交わします。

そして、かばんその他のものを保育室に置いたあと、子どもたちは九時半頃までの間「自由あそび」の状態になり、園庭、事務室、保育室のどこで遊んでもよいことになっていますが(主として園庭)、それら自由に遊んでいる子どもたちの「いのち」のリズムと共鳴するような姿勢で気持ちをこめて見守ります。

これは、朝だけではなく、夕方の四時以後や昼食後その他の自由あそびのときにも、この気持ちをこめて見守るということはできるだけ多くするように心がけています。しかし、この見守るという姿勢が弱くなったりくずれるときがあります。それは、子どもたちの遊びが危険になったりケンカがエスカレートして砂を顔にかけたりスコップをふりまわしたりしたときです。

このような場合は、名前を呼んで注意したり直接制止したりすることがあります。この注意や制止が、必要以上に多かったり早すぎたりすることがあります。それは、園長の精神状態が悪かったり、他の園で大ケガをする事故が起こったことをテレビや新聞や他の人からの話で知って不安になっているときです。

この一人の人間によって見守られるということは、子どもたちも無意識のうちに感じて、一人ひとりの子どもに安心感を与えているように思います。また、直接保育に当たる先生たちの気持ちのゆとりが子どもたちに安心感を与えますが、先生たちの気持ちにゆとりをもたらすうえにおいて、この園長の姿勢・存在が少なからず作用しているように思います。