はじめに
四十の手習いという言葉がありますが、六十才にして大学に入ろうという人は世の中に、さほどいないと思われます。
萩本欣一さんが七十三才にして駒澤大学に入学したのは有名な話です。
そして最近では、アズマックスこと東貴博さんが五十一才にして駒澤大学に入学し、父の死で諦めていた大学入学を三十三年ぶりに叶えたとの出来事がありました。
とても素晴らしい話ですが、これが海外の大学に留学するとなれば、話は全く別次元のことです。
私が六十才にしてなぜ、アメリカのカレッジに留学しようと決断することになったのかは、単なる思い付きや道楽ではなく、一つの成功哲学を実践したかったからです。
人は心から老いていくといいますが、何かを始めるのに年齢は関係ありません。情熱が醒めない限りいくつになっても青春のど真ん中なのですから。
「無我夢中」という言葉を見て下さい。
「我を無くして夢の中」なんて素敵な言葉でしょう!
この本を手にしているあなたの年齢がいくつなのかを私は知る由もありませんが、人は自らあきらめない限り青春は永遠です。
あなたが、今心から打ち込めるものを手にしているのなら、迷うことなく脇目も振らず、それに全精魂を傾けて邁進して下さい。
青春なんて忘却の彼方に消え去ってしまったと思っている方がいらっしゃったとしたら、この本から勇気を感じて、若き日に夢を追っていた頃の純粋な気持ちを少しでも取り戻すことができたなら、この上無い幸せです。
人生は死ぬまで勉強なのですから。
私が青春時代を送った頃と比べて、現在はグローバリズムの台頭や、SNSの普及などで世界が圧倒的に狭くなりました。
統計によると、日本に留学している外国人留学生は、二〇二〇年五月一日現在の数字で二十七万九千五百九十七人、そして、日本人学生の海外留学状況は、二〇一九年度で、十万七千三百四十六人を数えるそうです。(独立行政法人日本学生支援機構による調査)
これから留学を目指している方、お子さんを留学させたいとお考えの方にとりまして、この本が少しでも参考になれば幸いです。
そして、忘れた夢を再び呼び起こし、もう一度何かにチャレンジしてみようと思われた方がいらっしゃったら、この上無い喜びです。