常になく高熱いでゐ父母の 嘆き思へば言ひがたきかも

 

赤土山松山岩山おのおのの 影のびかひつつ夕日沈みぬ

 

雲間よりくだる光がさながらに 條なし一つの峯を照らせり

※本記事は、2021年5月刊行の書籍『短歌集 蒼龍の如く』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。