ナルコレプシー(narcolepsy)について
ナルコレプシーとは
あなたは重大な会議や試験、車の運転中等、普通は眠らないような状況で眠ってしまったことがありますか?
普通は眠らない状況なのだから眠らないだろう、という方が大半だと思います。至って当たり前のことですよね。
それでは、眠らないことが当たり前の状況で寝ている人を見たら、どのように感じますか?
「普通は眠らないだろ!」「昨日夜更かししてたのか」「いつも怠けすぎだろ」と思うのではないでしょうか。
相手が上司や取引先の方ともなれば、「失礼すぎる、なんでこんな場面で寝るんだ!」と怒りを覚える人も中にはいるでしょう。
しかし、どんな状況下でも寝てしまうのがナルコレプシーという疾患なんです。
ナルコレプシーは過眠症の一つで、どんな場面でも、突然眠りに落ちてしまいます。
人生のかかった試験中、恋人と幸せに話している時、自転車の走行中、重要な会議の最中、ナルコレプシーの症状は場所を選ばずに襲ってきます。
現状でナルコレプシーはあまり認知されていない疾患です。そのため、多くの場面で制限があり、生活の負担となってきます。
寝られるのが羨ましいと言われますが、決してそんなことはありません。
外見だけでは病気を抱えていると分からないナルコレプシーだからこそ、世間に知られる機会が生まれ、少しでも認知されることを願います。
ナルコレプシーの現状
ここでは個人の意見や誤った知識、情報にならないように、理事として関わっているNPO法人日本ナルコレプシー協会のHPの文章より一部引用させていただきます。
ナルコレプシーなど過眠症患者が置かれている深刻な現状
ナルコレプシーおよびその他の関連過眠症患者は、社会的にきわめて不利な立場に置かれています。正しい治療なくしては、日常の社会生活を営むこと自体が困難だからです。
しかし、現状では、患者に対する支援や、適切な治療の機会は十分とはいえず、患者の置かれている状況は深刻なものとなっています。
ナルコレプシーおよびその他の関連過眠症は、一日に何度も睡眠の発作が起こる疾患です。
患者自身の意志に関わりなく、毎日のように日中強い眠気の発作が襲ってくるのです。さらに、発作による日常生活や仕事への支障だけでなく、過眠症に対する一般の認識の乏しさ等からくる弊害によって、二次的な問題が生じ、患者が被っている不利益は大変大きなものとなっています。そのため、適切な治療と、生活への支援が不可欠です。
この両者を十分に受けられないことは、患者ひとりひとりの人生そのものの損失と言えます。