評論 写真集 動物 2021.07.25 写真家・榊原俊寿作品集『素晴らしい地球』より4枚 素晴らしい地球 【第7回】 榊原 俊寿 とことん楽しめ“親子”時間 動物写真家・榊原俊寿が撮り続けた動物の親子たちに、あたたかな言葉を添えて贈る、まるで絵本のような一冊。 不安とたたかう今だからこそ、本当に大切なことを見つめなおしてほしい。 親子で楽しめる、癒しの写真集。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 本記事は榊原俊寿の写真集『素晴らしい地球 明日へのメッセージ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部抜粋・再編集したものです。 この世界は楽しい事がいっぱい 雪の中を駆けずり回り 噂話に花を咲かせ デュエットが得意なのさ
小説 『お嬢様の崩壊』 【新連載】 いけだ えいこ 銀行員の夫は給料五十万円のうち生活費を八万円しか渡してくれずついに… しずかは、自分がお嬢様だと思ったことはなかった。でも、最近になってやっぱり自分は周りと少し違うのかもしれないと感じていた。子どものころ住んでいた都内の家には部屋が十四ぐらいあったし、門から玄関までのスロープには車が三台くらい停まっていて、玄関ホールには大きな銅像が立っていた。習っていたピアノは日比谷でクリニックを開業している祖父の書斎に置いてあり、そこには仏像が立っていて、ピアノの練習をするとき…
小説 『天命愛憐』 【第11回】 せと つづみ わたしはほんとうに思いやりのある人がどういうものか、知っている。虐げられて苦しんでる女の気持ちが彼女にわかるのだろうか。 わたしは軽くおじぎをし、お盆を抱えて部屋を出ようとした。すると梁葦さんは、「ちょっと待って。わたし、今日はあなたにも会うためにきたの」と言ったので、わたしは身構えた。「城屋の工場のことは、いま大きな問題になっているの。元女工たちも声を上げて、闘おうとしているのよ。あなたも、このまま泣き寝入りしてはいけないわ。あなただけじゃなくて、他のたくさんの、搾取されて苦しんでいる労働者のためでもあるのよ」梁…