キッチンで一緒に

翌週の土曜日になり、さとるは、神楽坂にあるワンルームの自宅を出た。さとるの実家は、さとるのワンルームから十分ほどのところにあった。さとるの実家は、司法書士事務所を経営していて、さとるも、その実家の司法書士事務所で、司法書士として働いていた。

さとるは以前は実家暮らしをしていたが、司法書士の資格を取ってからは、一人暮らしをしたいと思い始めて、実家の近所のワンルームを借り、一人暮らしをしているのであった。

さとるは、最初、週末のリフレッシュのために、料理を始めたのだった。肉、魚、卵、野菜、くだものなどを、いろいろ料理して、十品くらいを作っては、タッパーに詰めて、冷蔵庫に保存して、月曜日から金曜日は、その作り置きしたものを、皿に盛って食事するようにしていた。お弁当も、週末に作ったおかずと、一食ずつラップにくるんで冷凍したごはんをレンジで温めて、タッパーに詰めて職場に持っていくようにしていた。